物価とモノの価値を考える

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なぜ国によってモノの価値が違うのか、住みやすい国はどこなのかという疑問を感じたことのある人は多いのではないだろうか。日本は物価が高く賃金が安いのか、フリーランスで海外移住が最も効率的な生き方なのか。今回は、フィリピンに来て感じたこと、モノの価値と環境、お金の捉え方についてまとめていく。

目次

フィリピンは人件費と食費が安い

フィリピンは特に、人件費が安い国だと私は感じている。例えば語学学校の英語教師の月給は15000〜19000PHP、日本円に直すと37500円程度しかもらえていないことになる。確かに、フィリピンは祝日が多くその分働かない日も多い上に、1クラス50分の授業で7コマ持っていたとしても6時間も働いていないことになるので労働時間は短いけれど、日本でフィリピン人からマンツーマンの英会話を習っていたときは1h3000円だったことを考えると以上なほどに安いと感じられる。また、公共交通機関的存在であるバスやジプニー(多分日本とは違い個人事業的な運営だと思われる)を利用した際、30分以上の長距離移動にも関わらず運賃が21PHP(50円くらい)しかかからないことにも驚いた。

しかしフィリピン人は真面目で勤勉な人が多いので、学校の授業やお店の接客なども日本と遜色ないと感じられることも多い。そうなると、日本で得られるサービスと同等以上のものを、何分の1もの低価格で受けられることに、私は負い目を感じてしまったのである。

物価の安い国を喜んでいいのか

フィリピン以外にも、ベトナムやタイなどは物価が安く、高級ホテルも破格とも思える価格で泊まれたりして日本人の人気の旅行地となっている。しかし現地では、その物価の安さから、貧困に悩み苦しんでいる人が多いのも実実である。海外からの旅行者は、その物価の安さに喜んでいいのか、それを問題に受け止め何かしらの働きかけをすべきなのだろうか。

結論としては、海外からの旅行者は、物価の安い国ではそれを喜び楽しんでも良い。むしろ、現地の人をリスペクトするならば、そのモノの価値を受け入れ喜ぶことが旅行者の義務でもあるとも言える。その国ではそれが良いと思い、当たり前だと思っているのだから、快く受け入れることが海外から来た旅行者のリスペクトの表現の仕方であると言えるだろう。

物価の差をどう受け入れるか

私は、物価の安い国では日本と同等以上のサービスを安く受けられることに困惑し、物価の高い国ではサービスが金額に見合わないと感じることに困惑した。そこで、モノの適正価格とは何か、お金とは何かということをある人に尋ねてみた。すると、こういう例え話をして頂いた。

「日本国内でも、例えば全品280円のお店と、高級料理店ではお客様の質が違います。高級料理店で騒ぐお客様はいません。安さをとるか、落ち着いて食事をできる空間にお金を出すかは人それぞれ。どこに価値を感じるかだと思います」

つまり物価とは、その国の文化や民族意識、安全や品質をすべて複合した上でのモノの価値なのである。アメリカやヨーロッパには、その国その土地自体が高値に値する住民の意識や歴史的背景などを持っていて、物価の安い国はそれなりの治安であったり品質に訳があるということだ。しかしここで注意したいのは、それ自体は必ずしも適正価格ではない可能性があるということである。その複合された価値の中には、人の思い込みや心のあり方も含まれている。値段以上の価値を持つものもあれば、逆も然りであるが、それを最終的に決めているのは己の持つ無意識の価値観であることは留意しておくべきだろう。

住みやすい国とはどこか

私は食べ物や住まいにあまり価値をおかず、人のサービスや真心に対して重く価値を捉えていたため、フィリピンは快適で安い国だと捉えていた。しかし治安が悪いので夜に独り歩きはできないし、不衛生でよく腹を下すので、人によってはお金を払ってでも住みたくないとも思うかもしれない。もしもフィリピンに対して心地よさや安さに対する満足感を感じたのなら、フリーランスとして日本やその他の国で仕事を持った上でフィリピンに移住するのはとても賢い選択だと言える。しかし、日本の低賃金に不満を持ちながらも、治安の良さや高品質な食事に魅力を感じて日本に住み続けることも、十分賢くて利に適った選択なのである。

ただ、例えば日本の低賃金に不満を持っていた場合、それに対して何らかのアクションを起こした方がいいのも事実である。日本国内でストライキなど改革を起こそうというのは、悪くはないが時間もかかるし効率的な選択だとは言えないだろう。そういう時に必要となるのが、海外旅行や移住を通して他国の物価、モノに対する価値の捉え方を知るということである。色んな国へ行き見識を深めることは、他者や文化の差異に対する理解を深めるだけでなく、自分がどんなモノに価値を置き、そして自分にはどんな価値があるか、自分自身の価値を知ることにも繋がっていく

日本の中に留まり続け、日本や自分の未来を悲観し嘆くくらいなら、将来への蓄えを削ってでも海外へ旅に出ることは、刺激を受けたりただ楽しいと感じるだけでなく、今後の自分の生き方を見直すことにも繋がっていくのではないだろうか。

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この記事を書いた人

月光のアバター 月光 中卒フリーター

高校を三回中退し、精神科の閉鎖病棟に二回入院し、二十回以上転職した人です。最近は小説を頑張って書いています。

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