セブ島の人の不思議な生態

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これはセブ島の人に限った話なのかもしれないが、フィリピン人は自分で調べるということをしないのである。

始めに断っておくと、フィリピン人は勤勉で頭もよく、日本にいたら難関国立大学も行けただろうなというレベルの秀才がゴロゴロいる。しかし頭のいい彼らも、時々とても抜けてるというか天然な振る舞いをするのである。それは、自分の知らないことや場所に対して、ピタッと考えるのをやめてしまうところにある。

例えば、ある先生が他の日本人生徒から折紙のセットをもらったのだが、「折り方を教わったけど、忘れてしまって分からない」と言う。なので、「ネットでhow to play origamiとでも調べればやり方が出てきますよ」と教えても、「わーん、私にはムリできない!もう一回教えて!」と狼狽えるので授業中ずっと折紙を作っていたことがあった。

またあるときは、先生たちとナイトマーケットに行ったのだが、彼らも行くのは初めてらしく前日から「バスの路線と位置をしっかり調べておいてね!」と何度も念押しされた上に、実際に向かう旅路でも何度も私のスマホで位置を確認していた。しかし、実際に現地についてまさに手の届く距離にナイトマーケットのゲートがあるにも関わらず、「本当にここで合っているのか分からない」とマーケットと正反対の方にあるwifiを探しに行って20分近くうろうろしたこともあった。

フィリピンの一般的な人にとって、スマホのギガは高額なので、家やwifiのあるところでしかネットは使わないらしい。だからGoogle map はほぼ使ったことがなくてもちろん紙の地図みたいなのを使うわけでもないから、何十年もそこに住んでいても土地勘がないというのは結構あることのようだ。逆にネットが使えなくて暇だから街中散歩したりしないのかなと思ったけれど、一年中暑いからフィリピンの人は歩くのが嫌いらしく、運動は職場とアパートの往復の10分程度しかしなくて、結構な運動不足の人が多いようである。

それにインターネットで調べ物をするということもあまりないようで、普段はかっこよくて一流の授業をしている先生も、それくらいググればいいじゃないですかみたいな話になった時にすぐ「えっ!?えっ!?」と狼狽えるので不思議である。また他人に尋ねることもあまりしないようで、普段は見知らぬ人にも突然声をかけて話し出したりするのに、道に迷ったときに「誰かに尋ねてみましょうよ」と言っても「えっ、怖い。分からないどうしよう〜」という感じでオロオロしていた。しかし暇つぶしの時には、普通の若者と同じくTikTok、Instagram、FacebookなどのSNSは一日中見ているので不思議である。

フィリピンの人は海外に対する関心が高くオープンな心を持っているのに対し、一方ではとても純粋で素直、あどけない一面も持っている。私はフィリピン人の先生たちといろんな場所へ出かけたが、一緒にいるときはほとんどスマホは使うことがなくて、まるで違う世界を旅しにきたかのように新鮮な気持ちで、沢山のことに驚き喜ぶことができた。私はGoogleマップを使っていろんな場所へ行くことに慣れてしまって、旅行や観光が一つの作業へと化してしまった部分があるけれども、フィリピン人の持つ素直に感動する心に触れて、忘れていた何かを思い出せたような気がする。

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この記事を書いた人

月光のアバター 月光 中卒フリーター

高校を三回中退し、精神科の閉鎖病棟に二回入院し、二十回以上転職した人です。最近は小説を頑張って書いています。

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