ベラルーシ料理

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・ベラルーシとは

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ベラルーシは東欧にある内陸国で、スターリン時代の建築物、壮大な要塞や原生林などで知られています。首都ミンスクは近代都市で、市内の独立広場には記念碑のような KGB 本部や、第二次世界大戦でのベラルーシの活躍を称える大祖国戦争史国立博物館があります。またミンスクには教会も数多くあり、ネオロマネスク様式の聖シモン・聖エレーナ教会などが知られています。

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国名の由来は、大多数を占めるベラルーシ人に由来する。スラブ語ベラ(白い)とルーシ(ロシア)で「白いロシア人」を意味する。白は高貴または自由を意味し、13世紀にモンゴル人の支配を受けなかったことに由来する。ちなみにロシア国旗の白・青・赤はスラブ3原色と呼ばれ、白がベラルーシ人、青がウクライナ人、赤がロシア人を意味するとも言われている。

国土は海に面しない内陸国で、最高地点は標高345メートルと平坦。川が多く湿地帯の宝庫であり、気候は寒冷。西ヨーロッパとモスクワを結ぶ東西の街道と、バルト海と黒海をつなぐ水運が交わる交通の要衝に位置することから、その歴史の中で様々な勢力の支配下に入ることとなりました。そのたびに政治的境界線が何度も引き直され、支配的文化が何度も変わってきたことが現在のベラルーシを形作っていると言えます。

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国体が常に激しく変化してきた国家で、最終的にはソビエト連邦の崩壊によって独立を果たした。
ベラルーシは表面上は三権分立の共和制の国であるが、ルカシェンコ政権による独裁が続いており、「欧州最後の独裁国家」と非難されている。同時に共産主義の名残が最も強く見受けられる国ともなっている。
公用語はベラルーシ語とロシア語だが、約7割の人が家庭内でロシア語を使用しており、ベラルーシ語自体も語彙はポーランド語に近いものとなっている。

目次

ベラルーシ料理

ベラルーシ料理の最大の特徴は、多様なじゃがいも料理で、そのレシピは500種類以上とも言われる。肥沃ではない土地と寒冷な気候からじゃがいもの生産と消費が盛んで、品種は142種類、年間消費量は一人あたり約180キログラムと世界一を誇る。「ドラニキ」と呼ばれるジャガイモのパンケーキが、ベラルーシ料理の代名詞であり、国民食となっている。

2021年10月11日、東京都麻布台にあるベラルーシ料理専門店「ミンスクの台所」へ行ってきた。

ベラルーシ家庭料理 ミンスクの台所 · 〒106-0041 東京都港区麻布台1丁目9−14 ランドコム麻布台 一階★★★★☆ · 東ヨーロッパ料理店maps.app.goo.gl

(なんと、2022年5月に閉店してしまったらしい)
スタッフは全員旧ソ連諸国の出身の女性であるのが特徴で、ホールに出る人は制服も兼ねた民族衣装を着ている。また、レシピに全くアレンジを加えずに、日本人の口にあったものだけを取り入れて家庭の味を再現しているのがこだわりなのだとか。煉瓦色と黄緑色を基調とした店内は、窓も大きく日当たりが良くて暖かみがある。芝生のような色をしたカーペットのうえで忙しなく働くスタッフたちを見ていると、まるで彼女たちのピクニックにお邪魔しているかのような気持ちになる。

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ボルシチ

スタッフにオススメを聞いたところ、「こちらを注文される方が多いですねー」とパチンコ屋のようなノリで教えて頂いたので、その中から1人で食べ切れる分だけ注文してみた。
まずはボルシチ。旧ソ連圏では非常にポピュラーなスープで、テーブルビートの鮮やかな深紅色が特徴。生クリームを発酵させたスメタナ(サワークリーム)がたっぷりのっていて、程よい酸味が食欲をそそる。こちらに入っているキャベツはじっくり煮込まれているものなので、ロシア寄りのボルシチであると言える(ウクライナは生のキャベツを直前に入れて、シャキシャキ感を残すらしい)。
しかしボルシチと言えど必ずしもこの深紅色をしている訳ではなく、決まったレシピは存在せず、発祥地も曖昧で、様々な民族の中で様々な解釈がなされ発展してきたらしい。ロシア語でボルシチとは「手元にあるものをすべてミックスしたもの」という意味なのだとか。

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焼きピロシキ

ボルシチと並んで、旧ソ連圏の料理で外せないのがピロシキである。中にはレバーハーブのペーストが入っており、レバーの血生臭さに「これが本場の味か」と感動した。
ピロシキとはロシア語で「小さくてかわいいピロギー(パイ)」を意味する。現在ではピロシキは世界各国に広まっており、現地で様々な進化を遂げている。日本のパン屋などでは、よく春雨などが入れられて売っていたりする。

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パプリカの肉詰め

最後に出てきたのはパプリカの肉詰め。拳大の大きさのパプリカの中にみじん切りの野菜と豚のひき肉がぎゅっと詰め込まれ、仕上げにサワークリームがたっぷりとかけられている。肉の旨みの中にディル(ハーブ)が効いていて後を引く。オーブンで焼かれたパプリカは、甘みが増してとてもジューシー。家庭的な味わいであるが、立地とお値段(1550円)がそれなりなだけあって、隠しきれない上品さのようなものを感じた。

帰り際に、支配人(もちろん女性)の姿をチラリと見かけたが、優しげな目元と母親のような力強いオーラが印象深かったのを覚えている。日本の環境も言葉もまだ慣れない沢山の同胞たちを雇い養ってきたのだから当然かもしれない。
閉店の理由として、お店がロシア大使館の目の前にあり、昨今の情勢に巻き込まれた等の噂があるが真相は定かではない。ロシア料理を提供するお店は日本国内にいくつかあるものの、ベラルーシ料理と謳っているのはここが唯一だったのではないだろうか。
ドラニキを食べ損ねたのが心残りなので、いつか戦争の復興支援もかねて現地まで行って食べてみたいものである。

(2023年1月30日 00:06作成)

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この記事を書いた人

月光のアバター 月光 中卒フリーター

高校を三回中退し、精神科の閉鎖病棟に二回入院し、二十回以上転職した人です。最近は小説を頑張って書いています。

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